マーサのブログ

絵を描いたり布作品を作っています

今日は「ナンシー関」さんのケシゴム版画展へ行った。圧巻!5000ものケシゴムがこっちを向いて並んでいる。有名人の顔ばかりではなく、知人、友人の顔やちょっとした日常の仕草、日用品、レトロの世界を思わせる品々がケシゴムで彫ってある。このレトロっぽいのに、私は何とも言えずひかれてしまった。ローテクの魅力というのか、牛乳瓶に型押ししたり、べったんやかるたに書くのもいいなあと思える様な世界だった。
何の変哲も無いケシゴムに、黒い細いペンで絵を描き、それを彫刻刀やカッターナイフで彫ってゆく。片隅に展示された仕事場再現からは、ビデオで人を観察、研究の上でケシゴム版画を作成したことがわかった。一瞬にして、その人の持ち味やムードを捉えるのだろうけど、克明な仕事からは、ビデオが必要だったことが伺える。私は開店と同時に会場へ向かったが、もうすでに数人が見学しておられ、続々と人がやってきては、ケシゴムに見入っていた。若い人も多く、彼女の世界は世代を問わず響く何かがあるのだなあ、と思った。彼女の辛口エッセーも私は大好きだが、ケシゴム版画というジャンルで勝負したところがマスマス彼女を素敵にしたと思う。
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