1Q84」を読み終わった。この3巻があって、正直ホッとし、消化不良が少し解消した。1Q84、月が2つの世界、猫の町、リトル・ピープルの側の世界が見える人達とそうでない人達がいる。世界は平板な一つの面だけでなくて、隙間からスルリと別のところに入ると、そこにも一つ世界があるという感覚は、ちょっと判る気がする。人と話をしていても、かみあわない時はそのままだし、説明しなくても判ってもらえることもある。同じ世界を共有している感覚みたいなものを感じる時がある。何かそんなことを感じながら読んだ。私は、「空気さなぎ」という言葉が気になって、蚕が糸を出すシーンを思い描いたり、透明な糸と鞘のフォルムが自然界にあるような無い様な感じがして、こういう言葉を生み出せる村上春樹は、さすがだなあと思った。月の描写も素晴らしい。以下に引用します。「いつも見慣れたあの黄色い孤高な月だ。ススキの野原の上に黙して浮かび、穏やかな湖面に白い丸皿となって漂い、寝静まった家屋の屋根を密やかに照らすあの月だ。満ち潮をひたむきに砂浜に寄せ、獣たちの毛を柔らかく光らせ、夜の旅人を包み護るあの月だ。ときには鋭利な三日月となって魂の皮膚を削ぎ、新月となって暗い孤絶のしずくを地表に音もなく滴らせる、あのいつもの月だ。」
時々出かける「タリーズコーヒー」で描いた椅子のスケッチをアップします。最近、タリーズでずっと仕事をしている人を見かける。事務所を定めず、通信の環境がある喫茶店などで仕事をしているようだ。事務所開設などの固定費を持たないで仕事を始めるというベンチャーのスタイルがあるらしい。始めるには3人くらいが適当かと思ったら、2人、1人が良いとのこと。アイディア一つで起業し、それが社会を動かす力になることを応援したいなあ。