マーサのブログ

絵を描いたり布作品を作っています

全く知らなかった。没落を見るというのか、背筋に冷たい物を感じて、胸がドキドキした。長崎県の端島という所。軍艦島と呼ばれる廃墟のこと。先日の新聞で知り、炭鉱で栄えたが、廃鉱となり無人島となったのが1974年。四半世紀経って風化され、今は世界遺産にしようとする動きがあるという島のこと。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%AF%E5%B3%B6_(%E9%95%B7%E5%B4%8E%E7%9C%8C)
私はこの島の記事を読んで、大江健三郎が描いていた地球の最後の日のことを思い出した。大きな事が起こって終わるのではなく、昨日の続きのことが淡々と続くけど、何も生産しないという内容だったと思う。小川洋子の「密やかなる結晶」もそんな感じで、何かが突然失われる、喪失というのが続くというようなストーリーだった。終わりに向かうということを指し示された気がして、怖いような気持ち。一方で「廃墟ブーム」があって、この島は注目されているらしい。朝日新聞日曜版に連載の「奇想遺産」という建築の紹介は、私が毎週楽しみにしている記事だが、これは忘れられない記事になりそうだ。
対照的に明るい花の写真をアップします。大空に咲くモクレンです。見事!