マーサのブログ

絵を描いたり布作品を作っています

先日「新人画会展」という展覧会へ行った。板橋区立美術館にて。この美術館は不便なせいか、いつも人が少なく、内容のあるのにもったいないな、と思う。お陰でゆっくり、じっくり見られ、おまけにソファーに腰掛けて、過去の図録等も見てしまう。「戦時下の画家たち」ー絵があるから生きているーという副題のとおり、その時代の空気が感じられるものだった。8人の画家達の交友により結成された会「新人画会」は3回開かれただけとか。当時開かれた銀座の画廊を再現したコーナーがあり、タイル貼りの壁に絵が掛かっていた。松本竣介の「運河風景」「鉄橋付近」「Y市の橋」など、私の好きな作品もあり、怖い様な、でも冷たさはない灰色の世界に誘われた気がした。シーンとして怖いけど、キリコみたいな押しつけが無く、その絵の中にいても窮屈ではないような画面に思える。落ち着いた藍色がそうさせるのか、霧の世界のようで、静かだけど不気味さが無いからかも知れない。私はキリコは苦手だが、松本竣介の絵はとても好き。身近な美術館で、手軽に好きな作品を見られて、ありがたい。当日のパンフをアップします。また、母が作った回文は「ヨノナカダメノシルシノメダカナノヨ→世の中ダメの印のメダカなのよ」です。