マーサのブログ

絵を描いたり布作品を作っています

無彩色の点描の様な家族の絵に惹かれて、今日は「高山辰雄遺作展」へ行った。「抱く」「森」など、100号くらいの大きなキャンバスに人がいる。静かに寄り添っている。生まれた赤ちゃんを抱く女性が立っている「抱く」という作品は、ごく自然に赤ちゃんを抱いているのに、しっかり守りきっている。強いメッセージは無いのに、もっとしっかり守っているように見えた。高山氏は、生涯をかけて、絵によって人間探求をしたと言われるが、私は展覧会を見た後、大仏や菩薩を見た時と同じ様な印象を持った。
ちょうど昨日のテレビで、チンパンジーミズキがおっぱいをあげるまでを見た私。赤ちゃんを無視したり、泣いた子をどうやったらいいかとまどうおかあさんミズキ。やっと、赤ちゃんを抱いておっぱいをあげ、仲間の中へ入っていくまでの映像だった。それも思い出してしまった。
母子とか家族の絵は、パターンが決まっている感じで、好きではないけど、この「抱く」には強く惹かれる私。ほかに、「白日」という山吹色の空の作品が大好きだった。彼は、にかわと絵具を指で混ぜて、指で体で感じながら描いたと言う。高野山の屏風絵を描く時など、はだしで現場を感じてから作品を作った人なのだ。「リンゴを見て、それを体に入れて、自分を通して描く」という話が印象的だった。
http://www.city.nerima.tokyo.jp/museum/tenji/2008takayama.html
先日の大夕焼けを撮りました。ケータイで撮ったのでイマイチだけど添付します。