新聞の小さな記事に2006年春にタイで開催された『日本デザインの遺伝子展』のことがあった。
★ネットの紹介記事より 
セビリア万博をはじめとする数々の国際博覧会の日本館や六本木ヒルズのイベントプロデューサーの経歴を持つ、平野暁臣がプロデューサー。彼が考えたのは、日本のデザインの根底にある固有のデザインマインド、いわば“日本デザインの遺伝子”を探り出すことにより、日本のインダストリアル・デザインの特性をひも解き、そこに今も息づくDNAを構造レベルで解説することだった。
 会場の中心に美しく発光する15本のDNAタワーを配して、それぞれのタワーには、「小さく、薄く、軽くする」、「素材を活かす」など、日本のモノづくりを特徴づけるDNAがひとつずつ納められました。それぞれのタワーでは特徴を典型的に表わす3つのプロダクト、具体的には(1)江戸期の手作業の製品、(2)日本にインダストリアル・デザインが導入された時期の製品、(3)21世紀の現代の製品を展示しました。例えば、「小さく、薄く、軽くする」の展示タワーでは「印籠」、「1960年製トランジスタラジオ」、「デジタルカメラ」が展示されており、このコンセプトが日本のデザインの底流に息づいていることが直感的に理解できる、という構成が組まれました。展示空間はこのDNAタワーを取り巻くように、日本を代表する5人の若手デザイナーが自らのデザイン思想を語りかけるゾーン、日本の四季をベースに、祭り、文様、色、形を映し出すマルチ・スクリーン、そして最新のデザイントレンドを表わす製品群などが重層的に配置されました。来場者はこの空間をめぐり歩くことにより、日本デザインの底流にある美意識や価値観を感覚として理解できたのではないでしょうか。
等身大スクリーンを通してデザインに対する思いを語り掛ける、日本のデザイナー達
〜15のDNA〜
  * 小さく、薄く、軽くする
* 機能を集める
* 携帯化、身体化する
* 時間と空間を拡げる
* 飾りを削ぎ落とす
* コミュニケーションを媒介する
* 自動化、省力化する
* 技能を開放する
* バリエーションを広げる
* 誰もが使えるようにする
* 自然を映す
* システムに編成する
* 素材を活かす
* 素材を拓く
* 美しく包む

私は「日本デザインの底流」という言葉にハッとしたし、その15項目を見ると日本のわび、さびの文化を思い描いた。今は日本のアニメが注目されているが、日本が持っていたものをあらためて確かめた気がした。この展覧会については全く知らなかったが、本も出版されているので、見たいと思う。

小野忠重氏という版画家の美術館を数回訪ねました。住宅街にひっそりあり、娘さんが版画を守って展示しておられる。ひきつけられる作品がいくつもありました。一つをアップします。つぎつぎ紹介しますね。